小鹿野警察署を左に見て、少し歩くとガードレールに[⇒ 大日峠 32番札所]と有るので、道路を右折して山に向かう。
このまま舗装した山道をいくのかなと思ったら、約1kmくらい歩くと小さな矢印の案内が左にある。
アハハ!ガイドブックの地図通り、大日峠の入口だ。(>_<)
なんじゃこりゃ!と思うような、けもの道みたいな巡礼道が山の沢に降りていくように続いている。なんか、嫌な予感
でも、ここまで来たからにはと、気持ちを入れ替えて歩き出した。
山の中は薄暗くて、まるで沢筋を上がっていくような巡礼道。赤いビニールテープの印が無ければどこを歩いていいのか分からなくなってしまうくらい道がハッキリしないし、幸いなのか分からないけど、石がゴロゴロしてる水の少ない沢を何度も左に右に飛び越えては上がっていく辛い巡礼道が続いた。
雨が降ったりして増水したら、この遍路道は通れないから4.6kmくらい回り道をしなくてはいけないし、辛い大日峠が嫌なら、これも回り道をするしかないね。
沢上りが終わって杉林の薄暗い道を上がっていくと大日如来の石造が在って、峠の頂上に来たことを示している。
そこからは下りで、竹林の中を抜けて民家が見えて車道に出た時は、ほんとうにホッとしたね。
500m位歩くと32番札所にPM1時半ころに到着。
秩父巡礼唯一の鐘楼門はあいにく修理中で見えず、左側から長い石段を上がって本堂に。
さらに上がって観音堂に参拝して本堂の納経所で若い僧侶の納経してもらった。
この若い僧侶は、団体さんを連れては何度も34番札所まで行ってるらしくて、「大日峠は石がゴロゴロの沢上がりのようでしんどかったです。」と言ったら、「松井田の停留所をAM8時頃(時刻表では8時15分)出発して33番・最後の34番まで団体で歩いてもPM3時頃には着くから、一人ならもっと早く着くよ。34番までの札立峠は、もっと大きな石がゴロゴロしてるよ。気を付けてね。」と言われて、「おいおい、大丈夫かな?」と不安になったけど、翌日には忘れてしまっていたが、ほんとうに大日峠以上に大変だと実感したのも翌日でした。
今はもうバスの来ない廃止された32札所前停留所(結構立派な停留所で屋根も長椅子も有る)で少し休んで電話!!
このまま33番まで歩いてもギリギリ間に合いそうだったけど、宿を決めてなかったので、33番札所を少し過ぎた「ホテル・ばいえる」に連絡したらイッパイだと言われてしまったので、市内に戻って宿を取ることにして、西武秩父駅近くの「コンフォート・ステイみやび」に予約して、少し歩いて松井田の停留所まで行き、PM3時11分停留所発の西武観光バスで西武秩父駅まで乗ってホテルに到着した。
廃止された32番札所前停留所で休んていた時に、車で初老の夫婦がお寺に来て、「31番の観音院の石段より大変かい?」聞かれたので、「いやいや、山門の最初の階段みたいなもんですよ。」と答えたが、後でそうとう恨まれたかな?
奥之院まで行けば良かったけど、もはや・・そんな気力は無かったね。
次回、車で来たら行ってみましょう。
明日は、33番札所を経て、ついに結願の34番札所・水潜時へ・・・・
両神荘を出て、少し歩くと両神庁舎前の信号に当たるので、道を横切って歩行者だけの狭い巡礼道を巡礼札の通りに行って、再び車道を突っ切って、狭い道を歩いて行くと薄川[松本市にも同じ名前の川がある]という川に掛かる歩行者専用の木造の少し頼りない橋を渡って少し歩くと登り調子となって、ダンプの出入りする何かの工事現場に突き当たるので、そこを乗り越えて県道に当たる。
本来なら、この県道を突っ切って、もっと坂道を歩いて国道299号を右折しなきゃいけないのに、ガイドブックの地図を見間違て、1つ手前の県道を右折して歩いてしまった。
31番札所の石標が見えないことに気が付いたのは、かなり歩いてからだったので、時間と体力を無駄に使ってしまった。
道を間違えると心も居れて、体力も失うから気を付けないとね。
まあ、それが地理を知らないで歩く巡礼者の修行の一部だと思うようにした、^^
県道を戻り、ダンプの工事現場から道をっ切って国道299号線までの坂道を上がって国道を右折して約1kmを歩くと31番道の石標が見つかったので左折して道なりに歩いていく。石標から31番札所の山門まで約4km位の坂道かな^^;
ひたすら坂道を歩く。そして、ひたすら歩く。
そうこうしてると、たらちね観音が見えた。すぐ下にトイレが有ったので、ここでも使わせてもらいました。
なまえからして、なんとなく寺の存在が分かったような気もしたが、余裕のない私は通り過ぎてしまった。
後日、機会があったら寄ってお参りしましょう。
すこし歩くと左手に「観音茶屋」という蕎麦屋さんが在ったけど、時間が早くて営業はしてなかった。・・・麦茶は飲んでても。。まだ、何も食べてない・・。
しばらく歩いていると、数多くの地蔵菩薩が並んでいる。
右手に水子地蔵寺が見えて、他にも多くの地蔵菩薩が並んだりしてた。
近づいてみると、名前は彫ってないけど県名だけは分かる。日本全国のからの納められたものだ。
寺に参って、幼くして逝った兄や流れてしまった兄の冥福を祈っていたら、どうしようもなく涙が出て止まらず、うつむいたまま涙が渇くまで手を合わせていた。
そんな記憶も今は無くしてしまった年老いて介護施設に入っている父母についても色々考えた。
どうしたら、自分が自分のまま死ねるのか・・寺を後にして坂道を歩きながら、ぼんやりと考えていた。
そうこうするうちに、AM9時少し前に31番札所の仁王門前に着いた。
お寺自体は仁王門から約53mほど山の上なので、うっかりすると通り過ぎてしまいそうだ。
左右の金剛力士の石仏は、日本最大級のようだ。
上から怒りの表情で睨みつけられてる私は、普段の煩悩120%の生き方を見透かされてるようで怖かったね。^^;
296段の厄除けの石段を、そこかしこにある石碑や石仏を観ながら、ゆっくりと上がっていく。
そうしなければ、重いバックを背負っての階段はきつくなっちゃうからね。
後から3人ほど来たけど、いずれも歩き巡礼者ではなく、車で来た人達のようだった。
観音堂を参って、石段を戻ってくのだけど、かなり疲労が溜まっている足には辛いものがあった。
それぞれの寺院の様子とかは略してるので、ネットなどにも載っているので見て下さいね。
四国遍路でも思うだろうけど、大事なのは寺と寺との間の歩きだと思うからです。
さて、32番札所・法性寺を目指して山を下りることにした。
すこし歩くと、先ほどの観音茶屋が営業してたので、早速よって蕎麦を頂くことにした。
朝から食べてないし、寒風の中を歩いて冷えているので、温かいどんぶりの蕎麦を食べました。
見た目から分かるから聞かれるんだろうな。
歩いて廻っているのは凄いとか店のおばさんに言われたけど、「別にすごくは無いけど、いい経験させてもらってます。」と言いながら世間話をしながら食べた。お客は私だけだったからね。
でも、毎日AM10時には営業を始めるということは、けっこう寺を目指してお客が来るんだろうね。
次回来るときは[自動車でね^^] 鬼ころり や 天ぷらつき鬼ころりセットを注文しましょう。^^
坂を下って巡礼道の札や看板に注意しながら、時々は人に聞きながら、小鹿野高校を右折して小鹿野警察署を目指せば迷う事はなく、32番札所までの難所の一つである大日峠の入口に到着となる。
前回は、30番札所手前で時間が切れて、白久[シラク]駅から影森駅までかなり歩いて宿に戻り、しかたなく翌日帰宅したという事で、今回は宿なども少し検討し直して後半戦となった。
家を早朝に出て、篠ノ井線で長野駅に、長野新幹線で長野から熊谷まで行って、熊谷から秩父鉄道でひなびた白久駅で降りて30番札所へ。
秩父鉄道の電車は音が煩くて揺れる。50年前の大糸線の電車より煩く感じたね。新幹線から乗り継いだから余計感じたのかも。^^
30番札所は。白久駅の正面の坂道を上がっていけば到着するので迷う事は無い。
坂道の途中で右折すると、昔からの巡路道が山に向かって有るのだけど、歩く人がいないのか・・あまり歩ける状態ではないと判断したので、残念ながら今回は遠慮した。
駅前の店は閉店してから何年も立っているし、廃墟になってる家も何軒か・・民宿も閉鎖されて久しい感じで、寂れた感じが何だか悲しい。
昔は、歩いて巡礼する人がそれだけ多かったってことだね。
舗装はされているとはいえ坂道は決して楽ではないが、市の水道施設横の30番札所・法雲時に到着。
お参りを済ませて、納経所で書いてもらっていると、有り難い事に、近くに住むお婆さんに飴を数個貰った。
やや痴呆症が進んでいるのか、話がかみ合わなかったけれど、お礼を言って手を振って別れた。
30番札所から31番札所までの距離は、ガイドブックによると約17kmということで、今日中に31番まで行くのは無理なので、
前日に予約した国民宿舎・両神荘を目指すことにした。
携帯のアプリだと、両神荘まで30番札所から約9.3kmとなっていた。
秩父鉄道を右に見ながら終点・三峰口駅(白久駅より整備されている)を通り過ぎて国道140号を贄川宿に入るように突っ切って坂道に入る。
勾配は、舗装もしてあって、そんなにきつくないけど坂道が延々と続くので、けっこうしんどい。
それに、歩道も無く車がすれ違う事ができない狭いトンネルが有ったけど、ダンプカーが通ると当てられそうな感じで怖かったね。
小鹿野町[オガノ]と境が頂上のようで、あとは緩やかな下りになって両神荘まで比較的楽になった。
ここら辺は、案山子を作るのが盛んなようで、あちこちに案山子が置いてあったね。
写真の看板は両神荘まで7kmと書いてあった。
それと、秩父順路道に言える事だけなのか分からないけど、観光公衆トイレがそこそこ有って助かった。
冬の歩き遍路は冷えるから、トイレを見つける度に尿意に関係なく入ることにしてた。
お陰で、霊場めぐりの最中にトイレに行きたくなったことは無いですね。
山を下りきると街並みが続き、両神温泉 薬師の湯という大きな道の駅の施設を左に観て(この日は定休日)、すぐ傍の法養寺薬師堂に寄ってみた。
平安時代の創建で日本三體薬師に数えられてるとか。體[タイ・テイ]とは身体とか姿そのものといういみだけど、仏教ではもっと深い意味があるのだろう。
この小さな薬師堂も縁日には大変賑わうそうな。
ここから少し歩くと両神荘の看板があるので右折。良く分からない大きな宗教施設みたいな建物の横が国民宿舎・両神荘だった。PM3時半前に到着。
八畳のわけ有部屋で夕食付朝食無で予約したから、どんなわけ有なんだろうと思ったら、何の事は無い・・景色が見えないだけ。ただし、この部屋にはリモコンスイッチというものは無くて、昔の部屋そのものだったね。
屋根が有って壁が有って風雨が凌げて、布団で横になれるのなら天国です。それに大浴場の温泉付だしね。^^
フロント係に、AM5時には玄関は開くからAM7時前に出発するなら部屋のキーはフロントに置いておいてくださいと言われた。
早めに温泉にゆっくり入り、PM6時過ぎにレストランに行き、半分バイキング形式の夕飯を頂いて、足もかなり疲れているので、PM9時には寝床に入って一度も起きることなく翌朝5時ころまで眠った。
早く出たかったけれど、地理の分からない所は危険なので、少し明るくなるのを待ってAM6時半ころに31番・観音院を目指して出発した。
今回は秩父巡礼の後半でした。無事に残りの30番~34番を巡って結願しました。
正直・・・さして前回と変わらないほ
どの荷物を背負って山間部の寺を巡るのは距離も有るし、とくに大日峠・札立峠は危険度も増して、本当にきつかった。(>_<)
後ほど、細かい事は書きます。
30番まで行ったけれど、時間が遅くて納経所には記してもらってないから、明日早朝に出発して30番札所に寄り、結願の34番札所を目指します。
札所間の距離が長くて、果たしてどうなるやら。難所になりそうな峠も有るけど、どんな所なのかは分からず・・・
今回はテントと寝袋関係のものは持って行かないけど、あまり重さは違わないような(>_<)
無事、結願できますように・・・いつかは、板東33ヶ所観音霊場と西国33ヶ所観音霊場を廻って百観音を廻って善光寺で満願したいところだ。