「特命係長 只野仁」は、けっこう簡単明瞭で面白かったので見ていたけれど、その中に漢詩が出てくる場面があって、なぜか気になって覚えた漢詩・・・宋の時代の李清照の漢詩の一部。
あるキッカケで、ふと思い出した。
寂寞と後に付けられた詩・・・「尋尋覓覓 冷冷清清 凄凄慘慘戚戚」・・・・・本当は後がつづく。
「私は何を探し何を求めいるのか 心は冷え冷えとし 寒々とし いたましく やるせなく かなしい」
宋の時代だろうとお釈迦様の生きてた時代だろうと、人の心と為いはさして進歩も変化もなく、むしろ物質文明と正比例して荒ぶ出来事も多い。この何日間というもの、背筋の凍るようなニュースが続くのも、社会が荒れで、人の心が荒んでいるからだろうと思う。
今も昔も、時として無常感や寂寞感で心がいっぱいになって、心が萎えるときがある。
嬉しさや楽しさで心ウキウキなんてことは、人生の中では一瞬であって、殆どは憂いてみたり焦ってみたり悲しんでみたりが殆どなのだ。『人生は苦に満ちいてる』と釈迦は言ったけれど、まさにそのとおりなんだろうと思う。・・・つくづく。